子供がキッチンに入ってくると、本当に面倒で大変を感じることはありませんか?
こっちは仕事が終わって疲れて帰ってきて、料理を作らなくてはいけない。
静かに、居間で遊んでいてほしいと感じていませんか?
ちょっと待ってください。その5分でも一緒にキッチンに入れてあげて、味見をしてもらったり、少しだけ料理を一緒に行ってあげたり、子供自身で料理を作るという経験が、親子にとって非常に良い恩恵を与えてくれることをご存じでしょうか。
今回は、親子で料理をしたり、子供自身で料理をすることについて、書き綴って行きたいと思います。
子供自身で料理ができるようなると、親も心の余裕ができますし、子供も楽しいから、「Win、 Win」だと思いませんか?
子供は料理がしたい
やらない理由…
・親から断られる
・親が忙しそうなので言い出しにくい
子供は基本的には非常に好奇心が強いです。大人がやっていることをよ~く見ています。
そして、自分もやろうとします。脳科学おばあちゃんがよく言われる「ミラーニューロン」を活用しようとします。
キッチンに、お子さんがよく話しかけにきませんか?
東京ガスの都市生活レポート「親子料理の意識と実態2014」の結果より、ほとんどの子供が料理をしたいと答えています。
そして、料理のしない子供自信の理由も、なんと親への気遣いからということらしいのです。
今まで子供がただ単にキッチンに来ていたわけではなくて、料理がしたいという気持ちを持っていたことに、親としてこの事実を知っていてあげる必要があったんですね。
子供が料理をするメリット・デメリット
子供が料理をするデメリット
・料理中のケガ
・精神的なストレス
やはり、やけどや手を切ったりなどの「料理中のケガ」ですよね。
包丁やスライサーなどは、切れなくては料理の時間や質に大きく関わるので、非常に鋭利になっています。ガスや電気コンロも、非常に高温で調理をします。
このケガで、一生のケガを負う可能性が、親として一番の心配事ではないでしょうか。
そして、「精神的ストレス」です。
これは、料理が上手くいかないからのストレスではなくて、親からの注意のしすぎからが大半です。調理器具が片付けられていなかったり、キッチンがやりっぱなしを見ると、ついついイラっとしてしまうことが多いと思います。
子供は、大人のようにはできないのは当たり前です。また、一度や二度説明しても、身に着く子の方が少ないと思います。
つまり、目につく度に、例え子供のためにと思っていても、注意する頻度が毎回になるとさすがにストレスを抱えて、料理から遠ざかってしまう可能性があります。
子供が料理をするメリット
・脳が発達する
・達成感や思いやりなどの子供の成長に繋がる
・親子関係が良くなる
・脳が発達する
子供が料理をするというのは、非常に脳を活性化させます。
大阪ガスと東北大学の川島隆太郎教授の研究レポートより、小学生高学年が料理をした時に、創造力や意思力・抑止力などを司る前頭前野が活性されることがわかりました。
これは凝った料理ではなくて、日確定誰でもできる「ホットケーキ」を作った時に取られたデータです。
そして、特に、背外側前頭前野という場所が活性化されていました。
この部分は、記憶・学習・理解・推理・推測・抑制・意図・注意・判断などを司ります。
この部分が活性化されるということは、子供にとって料理という行程は非常に大切な部分を培ってくれるということがわかります。
・達成感や思いやりなどの子供の成長に繋がる
料理は、段取りが必要です。この段取りを学べるということは、勉強はもちろん、今後大人になった時に、仕事で非常に役立ちます。
自分で行うという作業は、自立心を養い、達成感に繋がります。この一連のサイクルを通して、自尊感情を養うと言われています。
また、料理は五感を刺激して、知的好奇心や探求心を育てる事ができるため、楽しみながらいろいろな事を身に着けられることができるというわけです。
そして、料理は自分のために作るという意味合いの他に、他者に食べてもらいたいという想いが込められます。
家族に食べてもらいたいという想いの行動が、他者への思いやりを身に付けられることに繋がっていくのです。
・親子関係が良くなる
「親子料理の意識と実態2014」のレポートによると、料理をする家庭ほど、家族関係が良好であり、その頻度が多いほど家族が幸せになるという結果が出ています。
親子で料理をすることで、コミュニケーションが多くなり、家族のために作るという想いが、お互いの関係性を良くするでしょうね。
子供が料理する・させる時のコツ
・料理の姿を見せる
・味見をさせる
・褒める・怒らない やる気アップ
・子供用のキッチン用具を用意
・料理をする姿を見せる
完成した料理を見せるよりも、料理をしている姿を子供に見せることが大切です。
子供は、自分で料理をしたいと考える傾向が強いため、作っている姿はとても刺激的で興味深く観察します。そのため、料理をする姿を見せることで、自分もやってみたいと思ってくれるのです。
イライラしていたり、作りたくないという姿は、逆に「料理は嫌なもの」というイメージを植え付けるので、ちょっと工夫が必要かもですね。
・味見をさせる
いろいろな調理行程で、味見をさせるということも良いかもしれません。
親子のコミュニケーションが増えることに加えて、視覚的・味覚的など、子供の五感を刺激し、かつ五感を養うことにも繋がります。
この五感の刺激も、さらに作ってみたいという刺激にも繋がってきます。
・褒める・怒らない やる気アップ
され、これが一番難しいかもしれません。しかし、もっとも大切であり、これができないと子供はキッチンから遠のいてしまします。
「褒める」と「怒らない」です。
「褒める」ことは、何でも良いんです。褒めるて、料理をしていることが嬉しい・楽しいと感じてもらうことが大切なのです。
ここでコツしては、「より具体的に褒める」ということです。
上手だね・よくできたね、でも良いのですが、
「上手に ”人参を切れた” ね♪」
「”塩の分量” が丁度良いね♪」
褒められていることが理解できると、より自己肯定感に繋がり、次への興味を強めます。
そして、絶対やらないほうがよいのは、「怒ってしまう」ことです。
アンケートの結果でも出ていましたが、子供が料理をやらない理由は、怒られたり、怒られるかもしれないという感情、そして親への気遣いなのです。
はじめは上手くいかないものです。そして、上手くできるようになるまでに予想しているよりもはるかに時間がかかる場合が多いです。つまり、同じ失敗を何十回もすることがあると思いますが、ここはぐっと堪えて、深呼吸をしてください。
なかなか出来ないときは、一緒に行なってあげれば、少しずつ段取りを理解して行きます。
そして、親のネガティブな感情を乗せての言動は、どんなに良いアドバイスも、残念ながら届きづらくなってしまうのです。
まずは深呼吸ですね。
・子供用のキッチン用具を用意
大人もそうだと思いますが、自分のものがあるとテンションがあがりませんか?
自分のエプロンを付けただけで、気持ちが昂るなんて経験はないでしょうか?
子供は特にそれが強いです。
子供は、自分の物を欲しがり、そして自分の物を使いたがります。
可愛い・かっこいいエプロンなんて、それを着たくて、キッチンに来たりします。
少し料理ができるようになったら、子供用の包丁もあるし、結構子供が使える調理器具ってあるんですよね。
去年子供に買ってあげた包丁がこちらです。名前も入れてあげたら、凄く喜んでくれて、大事に使ってくれています。↓ ↓ ↓
私達の場合
子供には、自由にキッチンを使ってもらうようにしています。
始めは、やはり親が忙しくて、余裕がなかったんでしょうね。仕事から帰ってきて夕食を作る時に、子供がいると一向に進まない・そして時間がかかってしまう。また、片付けができず、終わった後は自分の思っている様に綺麗にならないので、イライラしてしまう。
この悪循環から、子供はお手伝いも含めてキッチンから遠のいてしまいました。
私は基本的には、子供にはキッチンに入ってもらいたいと思っています。
そのため、時間を作り、一緒にキッチンに誘うようにしました。
また、やはり子供は料理に興味を持っていたようで、本屋さんに行った時などに子供レシピ本も見ていたので、何冊か買ってあげたこともあります。
そして、その料理を休みの日に一緒に作るようにしたんです。
もちろん、始めは1人ではなかなか上手くできません。特に、片付けです。
しかし、そこは一緒にやってあげたりを繰り返しています。
私が料理器具を買う時は、子供のものも買うようにしています。
去年は、子供と一緒に包丁を買いました。
ちょっと、魚を捌きたいと思っていたんです。
そして、子供にも魚を買うようにして、失敗してもいいので、それぞれで魚を切ったりしました。妻は、やはりキッチンが汚くなるが、嫌みたいですが、ごめんねと話しながら繰り返しています。
現在、父子生活を始めており、子供には朝食を担当してもらうことにしています。
基本的には、どんなに時間が掛かっても、どんな料理が出てきても文句は言わないと決めています。
時には、朝起きられなくて作れない時にありますが、その時は私が代わりに作ります。
そして、責任感も養ってもらいたいと思っているので、次の朝は頑張って作ってもらうように説明をするようにしています。
今朝も、私より早く起きて、朝食を作ってくれています。
段取りはまだまだ時間が掛かったり、使用した物を置きっぱなしや調理台が非常に食材の残骸で飛び散っている時にありますが、私は何も言いません。
朝食の足りないものは、私自身で作ったりしますし、大変そうだったら声を掛けて手伝ったりします。この姿をみて、お互いに助け合うということを感じてもらいたいと思っているからです。
実際、親の行動や想いがどこまで子供に伝わっているかはわかりません。
でも、このような経験は、子供の脳に記憶されますし、自分で考えて自分で毎日何かを作り出す経験は、非常に大切だと思っており、いつか何かに役立ってくれると信じているのです。
これからも、いろいろとチャレンジをしてもらおうと思っています。
時折、突拍子もない美味しい物が出てくるので、本当にわくわくします。
お陰様で、私と子供の関係は悪くなく、家族間の幸せも沢山感じさせてもらっています。
最後に
子供がキッチンに入ってくることや、実際に料理をすることは、メリットが非常に多く、そして大きいです。
仕事が終わって帰宅後に、子供と一緒に料理をするなんて、親自身も疲れていてなかなか難しいのは、どこの家庭の親も感じていることだと思います。
週末や休日だけとか、ホットケーキを一緒に作るだけでも、効果があると言われているので、15~30分間だけ、子供と一緒にキッチンに立ってみませんか?
料理以外の所でも、子供がビックリするくらい成長していることを実感する日くるかもしれませんよ。
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