手足が冷えるだけではなかった冷え症! ~冷え症の種類と原因から、対処法を見つける~

健康

寒くなると、手足が冷えてしまう方は多いのではないでしょうか?
そう、冷え症です。

冷え症に何十年も悩まされていますが、手足が冷たくなっているからホッカイロや手袋などで、冷えている部分を温めればOK?…、ではなかったんです。

今回は、冷え症にも種類があることと、どのような対処をすれば症状が和らぐかを書き綴っていきたいと思います。

個人差もあると思いますが、自分に合った方法が見つかるといいですね。

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冷え症とは

外気温が冷えきっているわけでもないのに、手足などの末梢が冷え切ってしまう症状のことです。病名というより、症状の一つと言えます。

しかし、これにはいろいろな特徴があるのです。

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冷え症の主な原因

・毛細血管の血液の流れが悪い

・男女差:女>男

・自律神経の乱れ

・外気温が低い

・喫煙

・生活習慣の乱れ ・・・など

・毛細血管の血液の流れが悪い

暖かい血流は体温維持に重要

身体の体温調整は、血液の流れによって調整されているとって過言ではありません。

心臓から暖かい血液が送り出されて、全身へめぐることによって体温が調整されているのです。

つまり、末梢の毛細血管の血液の流れが悪いということは、手足にとどく暖かい血液が少ないということであり、また少ない血液は冷めやすいという性質から、指先が冷えるということになるのです。

・男女差:女性>男性

女性の方が、冷え症になりやすい傾向があります。まずは、筋肉量と脂肪量の違いがあるためです。男性より、筋肉量が少なく、また脂肪量が多い傾向があるためです。

筋肉量が多ければ、エネルギー(熱量)生成もよく、血液を循環させる効果が良くなります。

そのため、女性は筋肉量が平均して少ないためにその効果が弱くなることが懸念されるのです。

さらに、脂肪は一見体温を保持しやすいとイメージされやすいが、一度冷めてしまうと温まりづらいという性質があるため、冷え症状が出ている時には逆に熱を保ちづらくなってしまうのです。

そして、女性には月経があるため、単純に循環血液量が少なくなることが周期的に起こることが男性より女性の方が冷え性が起きやすい原因と考えられているのです。

・自律神経の乱れ

自律神経のバランスと体温調節は密接な関係がある

自律神経は、体温調整にとって非常に重要な要素の一つです。

自律神経には、交感神経と副交感神経があり、このバランスで体温を含めた生命維持に関与しているのです。

温かい血液を送り出す「心臓」を例にとって考えてみます。

交感神経は、心臓の筋肉を収縮させ、心臓の血管を広げる作用があります。そのため、栄養を送られつつ、強く拍動し、暖かい血液を全身へ送っているということです。

副交感神経は、逆にリラックスを司る神経のため、心臓の拍動を落ち着かせる作用があるのです。

つまり、この交感神経と副交感神経のバランスが保たれていることによって、全身に暖かい血液を送り、体温を調整しているというわけです。

つまり、自律神経の乱れは、こうした血液循環のバランスも崩していまうため、血液量の少ない末梢循環へダイレクトに影響を与えてしまい、末梢が冷たくなる原因にもなってしまうのです。

・外気温が低い

気温が寒い → 手足の血液量低下 → 手足の温度が下がる → 手足が冷たくなる

医療者は生命兆候のサインとしてバイタルサインという項目の維持を最重要視しています。その中に「体温管理」も含まれており、中等度の低体温症では、40%以上の死亡率に達してしまいます。

そのため、生体反応では、外気温などで体温が下がってくる場合は、心臓から遠い手足の血液量を減らして、重要臓器のある身体の体温を保つように反応を起こすのです。

つまり、気温が低い環境にいると、手足の血管が縮まってしまうので、暖かい血液の供給が少なくなるのです。そのため、手足が冷たく、そして寒く感じるのです。

喫煙 

ニコチンの血管収縮作用は、非常に強い

「喫煙は百害あって、一利なし」と言われるほどの健康被害が多いことはわかっていますが、体温への影響、とくに末梢血管への影響が強いことも理解して置く必要があります。

ニコチンは非常に強い血管収縮作用があり、非常に早い吸収作用によって30秒ほどで末梢の体温が奪われてしまうのです。(日本健康保健学会より)

また、受動喫煙(喫煙者から煙をもらってしまう)でも、その効果はあることがわかっているのです。

ニコチンの半減期は2-3時間です。さらに不幸なことに、体内で肝臓などの臓器で代謝されて変化するコチニンはなんと17時間もかかると言われているのです。

基礎代謝も下がり、末梢血流も下がってしまう喫煙は、冷え症を自ら作っていると言っても差支えないと言えるのです。

・生活習慣の乱れ

不摂生は、多くの冷え症リスクを増やす

生活習慣が乱れると、身体に様々な影響を与え、冷え症を悪くしてしまうことがあります。

例えば…
運動不足:筋肉量の低下→循環・熱産生に影響
暴飲暴食や偏った食事:エネルギー(熱産生)ができない・どろ血での血流低下
睡眠不足・ストレス:自律神経の乱れ

生活習慣を整えることは、冷え症に悩まれている方が始めに行う取り組みと言えるのではないでしょうか。

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冷え症に隠れた病気

・低血圧症
・貧血
・膠原病
・閉塞性動脈硬化症(ASO)
・レイノー病
・バージャー病
・全身性エリトマトーテス(SLE) …など

いろいろな原因があるのですが、冷え症は単なる症状ではなくて、隠れた重要な疾患がある場合があります。

これは、なかなか一般の方では、判断が難しい部分があるので、冷え性対策をしてもなかなか効果がなかったり、心配な方は迷わず、一度医療機関に相談してみることをおすすめします。

冷え症のタイプ

・四肢末端型

・下半身型

・内臓型

・全身型

・四肢末端型

 特徴
・10~20代の女性に多い
・過度なダイエット
・食事量が少ない
・運動不足
・交感神経が過剰
・手足の末端が冷える

身体の中では、熱(体温)を作るのに一生懸命であり、体温維持に反応している状態です。

つまり、脳からの指令により 手足の血流を下げて、体幹部の体温維持を行っているのです。

手足を温めるだけでは、なかなか暖かくならない場合が多いと感じませんか?

また、冷え症の症状を繰り返したりはしていませんか?

このタイプの冷え症の方の対処としては、暖かい物を飲んだり、体幹部を温めつつ、手足の保温を行うことが効果的なのです。

・下半身型

 特徴
・30代以降男女
・お尻やふくらはぎの筋肉の凝り
・骨盤の歪みも原因
・上半身は汗をかきやすい
・ふくらはぎや足先が冷える

長時間のデスクワークなどでの下半身の筋力低下・筋肉硬直による血流低下が原因と言われています。

そのため、1-2時間毎にデスクから離れて、軽い運動やストレッチをしたり、デスクワーク中は下半身を冷やさないような対策が効果的です。

また、スクワットや屈伸は、お尻の筋肉をほぐすことができるため、下半身型には非常に効果的な運動動作であるため、おすすめです。

・内臓型

 特徴
・30代以降女性   ・ぽっちゃり型
・筋肉が少ない   ・腹部手術歴
・ストレス多い   ・交感神経が弱い
・冷たい飲み物が多い・おなかが冷えやすい
・発汗著明     ・おなかが張る

体幹部、特におなか辺りが冷えるような感じがあります。身体の中が冷えている状態のため、比較的に手足はさほどではなく、二の腕や下腹部が冷える傾向があります。

内臓を温める事が効果的のため、暖かい飲み物を飲んだり、ホッカイロをお腹辺りに張ったりするのも効果的ではないでしょうか。また、下着は必ずズボンの中に入れることや、ちょっと昔風に言うと「腹巻」などで、下腹部の保温もお忘れなく。

・全身型

特徴
・季節を問わずに寒さを感じる
・若者 高齢者
・慢性的な倦怠感
・不規則な生活

ストレスや生活習慣が関連して、基礎代謝力が下がってしまっていることが原因です。

十分な睡眠や栄養補給はもちろん、適度な運動も心がけると効果が出てくるはずです。

全般的な冷え症への対策

・ストレッチ

・スクワット / 屈伸

・ウォーキング 全身運動

・暖かい飲み物 

・規則正しい生活

やはり、冷え症と生活習慣はとても影響しあっているので、適切な「運動と栄養」は大切になってきます。

ストレッチで凝り固まった筋肉をほぐすことで、血液循環やリンパ液循環の改善に繋がり、スクワットなどの運動で、筋肉量を増やすことでエネルギー生産や血液循環の改善になります。

また、ウォーキングは、基礎代謝力や免疫力の向上に繋がるため、通勤通学時に一つ前の液で乗ったりして、約30分ほど歩いたりするだけで、効果が出てきます。

もちろん、身体を温める事も大切です。

冷たい飲み物は飲みやすいですが、内臓を直接冷やすため、冷え症に悩んでいるのであれば、白湯などに買えるといいかもしれません。

一日に数回に分けて飲むようにすれば、内臓が温められる時間が継続し、少しずつ体調の変化に気が付いてくると思います。

ストレスをはじめ、不規則な生活は自律神経の乱れに繋がるので、仕事や育児でどうしても崩れてしまう場合もあるかもしれませんが、一つでもいいので、意識して取り組むことが大切なのです。

効果的な入浴方法

お湯の温度:38-40度
時間:じんわり汗をかく程度

温度と入浴時間は非常にポイントになってきます。

入浴時のお湯の温度で、交感神経と副交感神経の反応が入れ変わることがわかっているのです。

40度以上:交感神経優位
40度以下:副交感神経優位

つまり、お湯の温度が40度で、自律神経が入れ替わってしまうのです。

40度以上だと交感神経へ切り替わってしまうということは、交感神経の作用より、末梢の毛細血管を収縮させてしまうということになってしまうからです。

また、びっしょり汗がかくまで長く入浴することもおすすめできません。

体温が上がりすぎると、汗をかいて体温を下げようとします。

つまり、しっかり長くお湯につかってしまうことは、結果として後から体温の低下を招き、冷え症の症状が再燃、もしくは悪化してしまうのです。

目安としては、38-40度程度のお湯につかり、何分ではなくて、じんわり汗がかいてきた辺りが丁度よいのです。

そして、炭酸ガス入りの入浴剤を使うとより、おすすめです。
血行促進とリラックス効果があるため、自律神経の安定を促しつつ、身体を温めてくれるからです。

私の場合

本当に冷え症には悩まされています。

外を歩いていると、人差し指から徐々に他の指が冷たくなり、一度冷たくなるとなかなか温まりません。足に至っては、足の指や足首から冷え始めてくるので、嫌になってきます。これが就寝中でも起きて、目が覚めるので、本当に困りものです。

私が取り組んでいるのは、「生活習慣の調整・暖かい飲水・冷える前に対応する」がメインです。

生活習慣の調整は、睡眠と食事、そして適度な運動です。

睡眠は、6-9時間と少し開きはありますが、かねて8時間睡眠を心がけています。私の体調的には、8.5時間ほどが最もパフォーマンスが良いのですが、やはり毎日は難しいかなって思ってしまいます。

寝るときは、寝巻と靴下は必須と思っています。目が覚める時は、大概「足が冷え切っている」感覚で目がさめるからです。

食事は、3食しっかりとることを意識しています。特に、朝ごはんは時間がなくても取る取るようにしているかな。朝起きた時は、軽度の脱水状態であり、さらに一番エネルギーが少なくなっている時なので、朝食を取ることは一日のエネルギー生産に必須と考えているからです。

そして、運動ですが、メインはストレッチとウィーキング&ジョギングです。

スクワットなども取り入れて、身体の中で大きな筋肉を動かすことと、お尻の筋肉を和らげることが大切なので、朝か夕方の時間が取れる時に、必ず一度は行っています。

これは、本当に意識していないと、なかなか継続できないんですよね。

でも、やるとやらないとでは、冷え症の症状の頻度や程度が大きく変わる実感があるので、継続することの大切さは本当にわかります。

私の冷え症の傾向的に、一度冷えるとなかなか回復しないので、やはり冷やさないことが大切だと考えています。

デスクワークをする時は、必ず暖かい飲み物を用意し、ひざ掛けを使っています。

外出時に使える膝掛けはないので、外での作業の場合はジャケットやガウンを膝や下腹部に巻きつけています。ちょっとかっこ悪いように見えると思われる方もいるかもしれませんが、あるとないとでは、これも全く違います。

これらのことを取り組んで、なんとか「も~、嫌!!」っていう感じにはならずにいれています。

言い換えると、自分の行動で冷え症の症状に対応できることが多いということなのです。

最後に…

冷え症に悩まされている方は、非常に多いと思います。

タイプによって少し効果的な対処が変わりますが、「生活習慣の見直し・ちょっとの意識掛け」で、多くの部分の症状は緩和させることができます。

手足が冷えるので、手袋や靴下などの保温だけではなく、少しだけ自分の冷え症を向き合って、自分に合う対策を講じてみてはいかがでしょうか?

もちろん、症状がつらい時や自分での対処で難しい場合は、医療機関へ相談することも覚えておくといいと思います。

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