ドイツには、日本と違って面白い慣習があります。
それが、「安静時間」です。日中と夜間に設定されていますが、なかなかこれがトラブルとある場合があります。特に集合住宅や住宅街です。
先日、我が家にも日中の安静時間帯に苦情があったので、改めて関連情報と私のエイジェントに確認したことを少しまとめたいと思います。
安静時間とは
ドイツでは、以下の時間に安静時間が設定されているそうです。
夜間:22~翌朝7時
この時間は大きな音をだしては行けないとされています。
生活環境音を抑えなくてはいけないのです。テレビや音楽、もちろん話し声もふくまれます。日本人には想像しづらいのですが、シャワーや掃除機、洗濯機の作動音も含まれるので、この時間帯に上記の生活音が元で、警察沙汰になることもあるそうです。
夜は有難いのですが、昼間も???
そうです、この昼間の安静時間がなかなか慣れるまで窮屈さを感じてしまうかもしれません。
子供を持っている親としては、この時間って、子供の活動時間ですし、まだ理解ができない年齢の子供は、静かになんて難しく感じてしまいます。
法律的な安静時間
ドイツの法律は複雑と言われているので、かき集めた情報からだと、前は法規制となっていたらしいが、今は法規制にはなっていないそうです。しかし、地域ごとやアパートごとで決められていることがあるので、軽視はできないのが、やっかいな所です。
慣習として残っている部分もあるため、地方や年配の方が隣人や下の階に住んでいる場合は、特にこの問題はおこりやすいと言えます。
逆に、若者が住んでいる場合はそれほどではないですが、逆に音を立てられる側になってしまう場合があるので、これはケースバイケースと言えます。
ベルリン州:こどもの騒音を保護する法的措置
ベルリン州 イミシオン法 6条1項
子供に対してはどうすればいいのでしょうか?無理やり静かにさせなくてはいけないのでしょうか?
いいえ、これは近年法改定が行われました。
これには、子供の騒音で児童保育施設などが訴訟で相次いで閉鎖させられたことと、少子化問題という背景から、設立されたものです。そして、これはベルリン州だけでなく、2011年に連保議会で可決しているので、ドイツ全土に適応されていると認識してよいです。
この法律により、児童施設に対しての騒音に対する訴訟で、賠償請求されなくなりました。
・子供の発するあらゆる大声(話し声・歌声・笑い声・泣き声・叫び声等)
・遊戯、かけっこ、跳躍
・保育施設施設等の場合、勤務スタッフの発する声なども含まれる。
ドイツ人の見解は…
やはり個人差が大きい印象を受けます。
日本の隣人問題と同じで、さまざまです。それほど気にしていない人もいるし、古い慣習なので地方の事であるといった返答をする方もいれば、日中ずっと部屋にいる高齢者や古い慣習がしみついている年配者だけだよっている方もいます。
夜間は、常識的に考えても妥当と考えますが、日中はやはり時代の変化なのか多種多様の意見があるようです。
しかし、住居の契約書に記載されている場合もあるので、そこはしっかり確認しておく必要があると思います。
私のエイジェントも、法的な問題はないが、隣人問題はやはりその人その人で違うから当人同士で打倒案を探しつつ、話し合っていくことが必要だと教えてもらいました。また、話し合いの時にも相手の要望を愚直に聞くのではなく、しっかり自分たちの生活スタイルについても伝えることが大切と話していました。
この日中の安静時間は、週末・・・特に「日曜日」が問題になることがあるので、そこはお互いに気を使った方がいいかもとアドバイスを頂きました。
しかし、やはりどうしようもない場合は、引っ越すドイツ人もいるそうです。
私たちの経験
安静時間については、私も事前に少しネットで知っていました。
このクレームのあった日は、曇りで子供と部屋で過ごしていました。特に走り回ったり、暴れていることもありませんでした。そして、ゲームで大はしゃぎをしていたではありませんでした。
ただ、ソファーの上で過ごしていただけでした。石造りの部屋なので、声は反響してやや大きく聞こえるが、普通の話し声だったと思います。
しいて言えば、子供が時折キッチンへ走っていった程度でした。
午後2時(14時)頃に、部屋のブザーがなりました。下の階の住人だとのことでした。
ドイツ語はわからないと伝えたところ、英語で説明してくれました。
「騒音がすごい。まるで像のようである。普通、ドイツでは13時~15時は静かに過ごすのでします。」ニュアンスは、こんな感じでした。
安静時間の程度がわからなかったので、もしかしたら声が反響してうるさく響いたのか?しかし、そんなことはないだろう。しかし、子供と暮らしているので、日本の感覚的に迷惑を掛けているのであれば、隣人問題に発展したくないし、こちらに非があるのだろうから、素直に謝罪させて頂きました。
子供はシュンとなってしまい、忍び足のような歩き方になってしまいました。
しかし、騒いでいたわけではないし、問題になるようなことはないのではと後から思うと、謝罪した事がすべてこちらの非ではないのではないかと思うようになり、非常に窮屈な感じがしてしまいました。
いろいろと考えました…。
もし、声が問題なら、下の階からではなくて隣の部屋からだろうから、声の問題ではないだろう。また、窓もしまっていたので、これは問題ないと判断。
下の階という位置から、足音や床に関わる問題ではないかと推測した。感覚的に、1度か2度程度キッチンに走っていった程度だったこれが結構響いたのかな…?また、年配者だったから、より敏感に反応したのか?また、たまたま疲れて寝ている所で癇に障ったのか?…など。
ドイツ人は、あまり周りの人への気遣いより、自分たちのことを優先すると聞いていたのでなんとも言えませんが、それは一概には言えないと感じています。また、特に事を荒立てるつもりもないし、迷惑をかけたくないと思っています。
そこでエイジェントに相談させて頂き、いろいろとアドバイスをもらいました。
週末、特に日曜日は少し気を付けようと思います。
前回は、全面的にこちらに非があると考えてしまったので、特に意見交換や何が問題だったかどの情報交換は行わなかったので、次回は少し話をできればと思っています。
特に、普段通りの生活+数回走って移動した程度であったため、生活は変えず、走らないようにしていこうと子供と話をして、まず様子見をすることにしました。
もし、なにか発展があったら、再度更新します。
ドイツでの日中の安静時間の状態と対応ですが、同じことに直面した方のお役に立ててればいいなって思います。
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