世界の若者の5人に4人が、日本では3人に1人以上が運動不足と言われています。
体重を下げるために、運動を始めたのですが、徐々に運動をしなくなり、一か月が過ぎようとしています。
運動をしないことって、どういうことなのか?
運動と健康の関係って?
そして、運動へのモチベーションやきっかけができなかったのはなぜか?
一か月間、運動をしなかったことでの私の身体的・精神的・そして生活リズムにどのように影響を及ぼしたのかの体験について書き綴っていきたいと思います。
この悪循環に気づくことが大切だということを思い知らされました。
運動と筋肉の関係
運動をしないと筋肉量が低下するのは、誰もが実感もしていることです。
では、どのくらい低下するのかを研究したデンマーク健康加齢センターとコペンハーゲン大学のデータは非常に衝撃的なものです。
MEDFITによると、2週間運動をしないことで、筋力が大幅な低下を示したとのことです。高齢者は約250gの筋肉量の低下が認められたそうです。そして、なんと若者では約500gの低下が認められ、これは40ー50歳程の老化に相当する低下量だそうです。
さらに、この一度低下した筋肉を回復させるためには、その3倍もの時間が必要になってしまうということだそうです。
そして、運動不足と筋肉量の低下によって体内での消費エネルギーの低下が生じてしまいます。
大きく分けて、消費エネルギーは3つの部分で使われています。
つまり、基礎代謝量が一番エネルギーが必要とされているんです。
そして、基礎代謝量を一番使っているのが、筋肉というわけなのです。
運動不足によって、日常生活で消費されるエネルギーが減り、さらに筋肉量の低下による基礎代謝量の低下により、エネルギーが使われずに余ってしまい、脂肪として蓄えられてしまうからなのです。
運動と精神との関係
ハーバード大学の研究では、運動しない人は、うつ病に掛かるリスクが20‐30%程高いとのことです。
運動とストレスは非常に密接な関係があると言われており、運動不足はストレスを蓄積してしまう一つの要因と考えらえています。
また、運動不足は筋肉量の低下に伴い、身体の循環も悪くなるので、疲労感が溜まりやすく、身体的な影響で、さらにストレスをため込んでしまう傾向があります。
さらに、血液循環が悪くなるということは、脳への血流も悪くなるということになるので、情緒不安定になったり、睡眠不足、ホルモンや自律神経のバランス、そして免疫力も影響を与えてしまうため、それらが複雑に絡み合って悪循環になってしまうために、非常に精神への影響が強くなってしまうのです。
運動と体調不良との関係
糖尿病リスク
糖尿病の約95%が生活スタイルの乱れが影響する「2型糖尿病」だと言われています。国立病院機構京都センターの坂根先生によると、あまり動かない人は、35%糖尿病に掛かりやすく、運動不足と糖尿病には非常に密接な関係があると言われています。
肥満リスク
・基礎代謝・筋肉量の低下による余分なエネルギー
・ストレス蓄積による食事のアンバランスによる過剰摂取カロリー
いろいろな要因もありますが、大きく影響をするのは、摂取カロリーの増加と基礎代謝量の低下によるところが大きいです。
この2つとも、運動不足が密接に関係していると言えます。
肥満は、糖尿病や高血圧、脂肪肝や睡眠時無呼吸症候群などなど、非常に多岐にわたる病気に密接な関係があるので、運動不足というのは、万病の元と考えてもよいのではないでしょうか。
そのため、WHO(世界保健機構)では、「身体活動に関する世界行動計画」にて、運動不足を人を減らす指針を提案しています。
また、日本の厚生労働省でも、「健康づくりのための身体活動指針」にて、運動についてのガイドラインを提示しています。
私の体験
生活リズムの安定化と毎日の運動で、身体がだいぶ楽になっていました。
しかし、少し気がゆるんでしまい、運動することの優先度を下げて行ってしまい、やらなくなってしまいました。そして、気が付いた時には、結局一か月も運動をしなくなってしまっていたんです。
このコロナ自粛生活での運動をしないということは、日常生活活動でほとんど動かない生活ということになってしまったんです。なにせ、買い物、そしてトイレと食事の時以外の歩行がほとんどないのですからね。
なぜ一か月間もの間、運動の優先度が上がらなかった理由は、結構衝撃的でした。
体重が変化しなった事・・・。
もともと運動を始めたのが、体重を下げたいからでした。それが、運動をしなくても体重が増えなかったら、なかなか始めようというモチベーションがあがりません。
これは今思えば、これが致命的でした。
食事量は調整しているので、増える事はないので、過剰カロリー摂取はほとんどありません。
筋肉量は減っていることは一目瞭然であり、日常生活活動低下による余剰エネルギーの脂肪化もあると思います。このことから、単純な話ではありませんが、大雑把な考えでは、「筋肉量の低下=脂肪蓄積」のバランスが保たれてしまったのではないかと推測してしまいました。
でも、この筋肉が低下したことが非常に大きな問題と感じ始めたのです。
・体幹バランスが悪くなった
・姿勢が悪くなった
・動きの動作に違和感を感じるようになった
・身体が重く、疲労感が抜けきれない
・体力がなくなった(午後は動きたくなくなる)
・足がむくみやすいくなった など
病気でもないし、ケガでもないので、日常生活上での大きな問題はありません。
しかし、徐々にではありますが、上記のような感覚が強くなっていきました。
動きづらく、動きたくなくなってしまうと、悪循環となり、運動を始めようとモチベーションが沸きません。
運動をしないことで、メンタル的にも影響を及ぼしました。
・イライラすることが多くなる
・切迫感や不安感が強くなる
・気分の浮き沈みが強くなる
・ネガティブ感情からの回復が遅い
・やる気がおきない などなど
だるさや疲労感などからの身体的な影響に加えて、運動でのストレス発散がないことは、非常に精神的にも影響を受けるようです。
運動をしている時と比べて、上記のような変化が分かり易いくらいはっきりあったからです。
身体的・精神的な変化が起こり始めると、徐々に生活リズムも崩れていきます。
・夜更かしが増える
・起床時間が遅くなる
・食事の時間が不規則になる
・おかしの摂取量が増える
・外出が少なる など
規則正しい生活をするということは、自分の行動を律することなのですが、それができなくなっていったのです。
好きなことを最優先、やらなくてはいけないことを後回し…。タイムマネージメントが疎かになるから、ずるずるとだらだら生活となってしまう。
これは、自分が1人なら、自己責任と割り切れるのですが、子供がいると、最悪なことに子供へも影響を与えてしまうのです。
子供は、大人や親をみて育ちます。その親がストレスコントロールができず、生活リズムが崩れていると、子供にも大きな影響を与えていきます。
私の子供自身も、寝る時間が遅くなってしまったり、集中力や忍耐力などが弱くなってしまったのではないかと思わせる行動が多くなってしまいました。
親として、こんな悲しいことはありません。
今までは、自分の体重を下げようと考えて運動を行っていたのですが、それでは今の自分が再度運動を始めるきっかけやモチベーションにはなりません。
そのため、自分の今の生活状況を見つめ直し、運動をしていた時と今の状況を再度比較しなおしたのです。
私はこの体験を通して、運動することは身体的な健康を保つ以上に、精神的な健康を保つことの方が重要ではないかと考えるようになりました。
現在は運動を再開しました。一日に3-5分程度の全身運動(youtubeでのエクササイズ動画)から始めるようにしました。
そして、徐々に増やしていき、30分前後へと…。
最後に
運動をするということは、健康維持にとても大切なことです。
身体的健康と精神的健康、社会的健康が非常に密接な関係でバランスで、健康を保っているのです。
一つが崩れ始めると、他の健康も徐々に影響を受けて、崩れ始めて、悪循環となり、健康が崩れていきます。
今回、いろいろな経験を通して、大きな病気やケガなどに見舞われることはありませんでしたが、そのリスクが高くなったことと、健康が崩れる兆候を体験することができました。
アスリートのような運動量は必要ありません。
参考記事:ランニングよりもジョギングとウォーキングの方がメリットが大きい
最近、仕事や夫婦・親子関係が上手くいっていないなと感じている人は、軽い運動を始めてみたら、良い兆しが見えてくるかもしれませんよ。
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