足の裏に肉離れっ!!
なんじゃそりゃ!!!
本当に驚く経験をしてしまいました。それは、些細な動作で起きてしまいました。
マラソンの有森裕子さんやレスリングの浜口京子さんなどの有名スポーツ選手も起こすケガが、「足底筋(腱)炎」なんです。
運動不足? 自己ケア不足?
40歳過ぎの方は、要注意のこの「足底筋・(腱)炎」について、私の様子とともに書き綴って行きたいと思います。
足底筋炎とは
膜のように薄く広い筋膜(腱)です。かかとから足の指付け根まであり、スプリングのようにショックを吸収する役割を果たしています。
足の裏は、アーチ状になっており、体重や荷重時の足への負担を和らげています。そのため、その役割に大切なことは、柔軟性であり、加齢や使いすぎによりその柔軟性が損なわれている時に、突然おこる疾患です。
足底筋が微小断裂を起こしたり、筋膜炎症を起こし、症状が出現するのです。
足の裏の肉離れというのが、わかりやすいと思います。
足底筋炎の原因
・加齢
筋膜は、加齢とともに柔軟性を失って行きます。なりやすい人は40歳以上であり、特に50-60歳の女性に起きやすいといわれています。
・偏平足
足底部は、アーチ状になっているからこそ、衝撃を逃がせるわけですので、扁平足などもともとアーチが弱い方は、足底筋膜に負担を掛けやすいの受傷しやすいです。
・オーバーユース(筋・腱負担過多)
運動不足との関係がイメージしやすいかも知れませんが、そんなことはありません。
サッカー選手や野球選手、レスリングに、もちろんマラソン選手など、普段から運動やストレッチをしているプロ選手でもこの疾患に受傷し、悩まされているのです。つまり、練習などで足底筋膜の使いすぎで柔軟性が破綻してしまうケースです。
ストレッチなどを十二分に行うプロでさえ受傷してしまうので、一般人の私達は非常に注意を払わなくてはいけないですよね。しかし、これはスポーツなどの過度な運動だけではありません。
立ち仕事などの長時間の足底部への刺激・負担も注意が必要なのです。
合わない靴
足底部がアーチ状になっているということは、靴底がその形状に合わない靴や脱げ安い靴は、足底部がすべての荷重負担を担うことになるので、足底筋炎を起こしやすい環境といえます。
足底筋炎の症状の特徴
・筋膜起始部・中央部・遠位部が好発部位
・起床時 運動開始時に起きやすい
・しこり
・突然の疼痛
・歩き始めたりすると、疼痛緩和
受傷のタイミングは、動き出し時です。突然の足の裏に痛みが走ります。
場所は、筋膜の起始部、つまりかかとや足の指の付け根辺りです。
筋膜が硬くなり、しこりが出来たりもします。
痛みは、脛骨神経からの枝で、外側足底神経という神経が走っており、筋膜の炎症や断裂などの刺激や腫れなどの神経圧迫によって、生じます。結構痛いです。
しかし、少し歩いていると、痛みが徐々に緩和されていくのが特徴的です。
足底筋炎の治療
初期・応急処置
・炎症(RICE)
・足底ストレッチ
・安定感のある靴
・炎症(RICE)
痛みは歩いていると和らぐで、放置しがちな方もいるみたいですが、おすすめしません。
足底筋膜症を繰り返すと慢性化してしまうので、痛みが取れなくなったり、生活に支障がでてしまう可能性もあるからです。
まずは、炎症を抑えるために、「RICE」です。
Rest(安静):筋組織損傷・出血の悪化防止
Ice(冷却):炎症や疼痛悪化を緩和目的
※ただ冷やしたり、ずっと冷やせばよいというわけではありません。ずっと冷やしていると循環が悪くなり、治癒を妨げたり、凍傷や神経損傷を起こしてしまう可能性があります。15~20分間クーリングしたら、一度中断する。温かくなって感覚が戻ってきたら再度クーリングを行う。これを24時間に2~3セット行う。
Compression(圧迫);止血目的
※弾性包帯やテーピングで圧迫。出血や腫れが強くなって太い血管や神経を圧迫してしまうと、神経麻痺等の危険があるため、圧迫した先の皮膚の色が変わって来たり、しびれたりしないかどうか常に確認してください。
Elevation(挙上):腫脹の軽減目的
※目安は、心臓よりも高くです。
・足底ストレッチ
次に足底マッサージです。お風呂やシャワー後に筋膜を温めて柔らかくなっている状態で行うのが効果的です。
①床に座って足を伸ばします。
②足背部を上に持ち上げたり、寝かせたりして、アキレス腱とふくらはぎを伸ばします。
③足の指をグーにしてギューッとし、そのあとにパーと脚の指を広げて足底部と指を伸ばします。
④脚の指をくるくると手で回してあげます。
⑤最後に脚首を回します。(ふくらはぎも連動して回るので効果的)
各10回を一セットと考えて行うと良いです。
注意として、もし痛みがある時はあまりむりはしないようにしてください。
また。しこりがあり、痛みがある場合は、その部分をもみほぐしたりはしないように、症状が悪化する可能性があります。
・安定感のある靴
私たちは仕事に家事にいろいろと動き回らなくてはいけません。そのため、安静のために寝込むことがなかなか難しいです。
ですので、日々の生活で可能な限りの足底部の安静を行わなくてはいけません。
つまり、靴の見直しです。足底部のアーチに合う靴や靴底を入れて調整をしたり、しっかりフィットしている靴を履くことです。
これは、初期・応急処置目的でもあり、予防効果もあるので、とても大切なことなのです。
医療機関受診
内科的治療
・消炎鎮痛剤内服薬
・体外衝撃波治療
外科的治療
・足底筋・腱膜の部分切開術
基本的には、ほとんどの人が1~3カ月で自然回復するのですが、処置・応急処置をしても症状が緩和したりしなく、疼痛が繰り返す場合は、整形外科に受診してください。
私の体験
こんなケガをするとは思っていませんでした。
前回、「肉離れ」について記事を書きましたが、まさか足の裏におこるとは思いませんでした。
最近、娘が公園でエクササイズをするのがマイブームになっていて、学校から帰ってきたら、宿題をして準備をするようになりました。
先日見つけた公園に、筋トレができる場所があったんです。
休日に、沢山の方がそこでトレーニングをしているのを見て、娘もやりたいということになり、通っているんです。
「パパもやって♪」ということになり、一緒にやり始めることにしたんです。
今回の受傷は、本当に些細な動作からだったんです。
うんていにぶら下がって、その後着地した時に、左足の裏に突然疼痛が走り、足の裏のスジがわかるような痛みの範囲で、突っ張る感じが続きました。その後、少しゆっくり歩いていると、徐々に痛みがなくなりました。
その後、平行棒に上がり、運動後に降りた時に、左右両方の足の裏に、同様の痛みが走り出しました。
そのあとは、両足だったので、歩くたびに痛みがあるような感じになってしまいました。
娘に話をして、その日は帰宅するようにしました。
家に着くころには、両方の足の裏から痛みがかなり和らいだ状態になっていました。
入浴時に、足の裏を観察すると…
右足の裏:見た目は変わらない様子でしたが、押すと痛みがありました。
左足の裏:痛みがある部分にしこりのような硬い部分がありました。
家の中では、それほど痛みがなく、このまま良くなるだろうと思って寝ることにしたのです。
翌日、痛みはまだ歩行時に少しありますが、あまり気にならない程度でした。
しかし、足の裏をみると、なんと両方とも内出血をしていたのです。
前日しこりがあった左足の方が内出血が強い印象がありました。
ここで、振り返るとこのような症状がおこるリスクを沢山もっていたことがわかったのです。
40歳過ぎ:加齢による足底筋膜の柔軟性の低下
日々のストレッチや運動前後のストレッチなし:足底筋膜の柔軟性低下
靴は大き目・靴底は硬く、ホールド感なし:足底筋膜への負担大
若い時に運動していた時は、ストレッチにも気にしていたし、運動靴にも気を使っていたのに、運動の習慣が無くなってから、無頓着になっていたのだと思います。
靴も、履き脱ぎがしやすいように大き目で少しゆったり目にしていたんです。
仕事や家事が忙しいという言い訳で、自分の身体のケアを怠っていたんでしょうね。
大反省です。
それにしても、本当に驚きました。足の裏って???
それも、着地しただけでって、どれだけ運動不足かと思ってしまいました。(運動不足というより、自己ケア不足ですが…。)
現在、出かける時の靴も、フィットする靴にして、自宅ではクッション性のあるスリッパを履くようにしています。
走ったり、ジャンプしたりの運動は控えており、まずは足底部の安静を保つようにしています。
そして、お風呂上りのストレッチや、日中も少し時間があれば、ゆっくりストレッチを行うようにしています。
そして、座っている時や横になる時は、足を少し高くするようにしています。
まだ受傷して間もないので、「RICE」を基本として、初期・応急処置を行いつつ、症状が緩和しなければ、医療機関受診を考慮しようと思っています。
最後に
ぎっくり腰にしろ、肉離れにしろ、突然起こるんですよね。そして、40歳過ぎてからというのが、本当にこれらのタイプのケガは困ってしまいます!!!
足の裏って…、本当にビックリしてしまします。なにより、足底筋炎の症状で一番の問題は、歩いてると症状が緩和して行き、場合によっては痛みが無くなっていくことなんですよね。
身体のコンディションに神経を使っているプロ選手でさえ、悩まされるのが、この足底筋炎であり、手術を繰り返す選手もいるのだから、痛みがなくなっても大事にケアをしなくてはいけません。
突然足の裏に痛みが生じて、その後痛みが消えたなんていう経験をしたら、症状がなくなっても、2週間ほどは安静にしてみてください。
大事にケアをすれば、ほとんど問題にはならないはずですから。
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