分散登校・自宅学習に一区切りつきそうです。
そう、ドイツではそろそろ夏休みになります。
ここまで、よく頑張って来れたなぁって思います。
自分も含めてですが、何より子供が頑張って来てくれたのは、本当に驚かさせました。
今回は、各教科での様子と少し振り返りのような感じで書き綴って行きたいと思います。
関連記事①:コロナ休校解除で、分散登校開始!!~ドイツの分散登校の様子と感じること~
関連記事②:コロナ休校中の子供の自宅勉強課題は結構容赦ない!! ~ドイツの課題内容と私の体験と感想~
自宅学習の各教科ごとの様子
・算数:掛け算・割り算・図形・体積・
・一般教養
・美術
英語
英語は、プリントと教科書の問題を解いて、提出する形です。
以前は、ZOOMでオンライン講義が週一行われていましたが、分散登校が開始されてからは校内対面授業が行われるようになったため、中止されています。
この課題に関しては、音声データが送られて来るので、それを使いながら課題を行って行きます。
内容
・ポエムや歌を歌う
・単語リストを覚える
・プリントと教科書内の問題を解く
課題の様子
問題自体はそれほど難しいわけではなさそうでした。幸いも、分散登校日が週初めの月曜日に割り振られていたため、取り組みやすかった印象がありました。同じクラスの別グループは金曜日に割り振られているので、もしそちらでしたら、ペースが取りづらかったかもしれません。
算数
算数も、プリントと教科書の問題を解く内容です。
プリントは4.5ページに加えて、教科書が4.6ページ位です。
内容
・計算問題
・図形問題
・文章問題
課題の様子
これは本当に大変でした。何が大変かというと、言語と提示資料の問題でした。
言語は翻訳アプリなどを駆使して、何とか問題の意図を解読するのですが、「以下」なのか「未満」なのか、「約数」なのか「除数」なのかなどなど、単語自体の混乱も問題を解くのに苦労させられました。
そして、恐らく教師用と生徒用で分けられている教科書なのだと思いますが、説明が一切書かれていない教科書とプリントが一層難易度をあげてくれていました。
例えば、「公約数を答えよ」という問題があるが、公約数とは?という説明が一切なし。
そのため、親が教師のように、解き方や説明をしながらでないと解いていけない問題が多すぎで、非常に時間もかかるし、子供の理解度を深めるのに苦労させられました。
一般教養
これは、プリントとオンライン課題がメインになりました。
基本的には、科学や理科の内容のようでした。そして、後半は自転車乗車試験に向けての内容が加わって来ました。
内容
・オンライン上で知識を深める
・プリントにて、観察や用語をまとめたり、理解を深める
・自転車試験の準備として、オンライン課題と実技練習
課題の様子
私達の場合は、ドイツに来てからすぐにコロナ休校となってしまい、語学の問題があるため課題提出は必須ではない状態になっていました。しかし、内容が小学生で理解しなくてはいけない内容であったため、少しずつ行うことにしました。ですが、やはりドイツ語音声での説明では、理解ができないため、youtubeで日本語で説明している内容を探して、一緒に観たりして内容を理解するように取り組みました。しかし、まだまだ課題は残っているので、少しずつ一緒に行おうと思っています。
自転車検定に関して…
理論試験と実技試験があり、学校内で理論試験(筆記)が行われました。この試験が合格できれば、実技試験に行けます。
オンライン問題で、少しずつ交通ルールや標識を覚えて行くのですが、標識が結構沢山あるので、ノートにまとめたり、カードゲームのようにして覚えられるように標識カードを作ったりしていました。これは娘が自主的に非常に頑張ったこともあり、理論試験は通過!
実技はテスト前3日間、自転車学校で練習を積み重ねて、実技試験も合格することができました。
美術
毎週、作品課題が出されました。
基本的には、家にあるもので作成する事が多かったけど、いくつか材料を購入する必要がありました。
作成した物は、写真を撮影して、金曜日にオンライン上で提出する形でした。
内容
・ペイント
・クラフト作成
・絵画
・切り絵
・折り紙
課題の様子
とても楽しんでいたようでした。やはり、子供は何かを作ったり、絵をかいたりするのは好きなんだなぁと感じました。
集中すると、いくらでも集中していたようで、課題作品が完成しても、もう一つ作り始めたりなどしていました。
私達の感想
なんとか、ここまでこれたなぁって感じです。子供の頑張りはさることながら、この時期はやはり私も含めて、親たちも大変だったんだろうなって本当に思います。
何が大変かというと、やはり「タイムマネージメント」と「モチベーション」のコントロールでした。
家の中は、誘惑が本当に多い。
何かを言い訳にして、やらない口実はいくらでも見つかるし、誘惑から戻ってこれず、いつも間にか午前が終わり、夕方になってしまうことが本当にに多かったです。
正直、科目的に一番大変だったのが、算数だったと思います。本来、教師の説明ありきでの教科書のような感じだったので、説明不足過ぎると感じてやまなかった。恐らく、ドイツ語が読めても、問題の意味がわからない所が多数ありすぎました。
教師にメールで問い合わせても、返答が来ない。ネットワーク障害も頻繁に起こっていたらしい情報もあり、推測で子供に説明をして回答させて行かなくてはいけなかったんです。そのため、必要以上の計算式を記載したり、図形を記載して答えを表現せざるを得なかった。
週一の授業があったが、そこですべての問題を解消することもできず、また答えがあっていても、解き方があっているかの確認はされていなかった様子でした。
ドイツの算数の問題自体は、日本とは少し違った視点で捉えている部分もあり、興味を引かれる所も多かったんですけどね。
子供自体も結構ストレスがあったようで、後半は算数への取り組みを避けるような行動が多かったり、予定通りにやれずに週末にしぶしぶやっていたが、集中力が続かず、すぐにやめてしまうの繰り返しになっていたので、算数嫌いにならないことを祈りたい。
英語や美術は、取り込みやすかったようで、積極的に楽しんで行っていたようです。
子供の感性は本当に驚かせてくれました。美術の作品を見ると、私では到底想像できない色使いや作品を作ってくれました。
分散登校が始まって、自宅学習を遂行する上での問題はいくつか解消できた部分がありました。それは、子供自身が教師に直接聞けるということと、友達と一緒に勉強ができるという点です。
友達に問題を聞けたという話を時折聞くことができたので、同級生の交流と問題解決は非常に子供にとって有意義なことだと思っているからです。
コロナ休校や分散登校により、自宅学習やオンライン学習が急速に取り組まれ始めたため、まだまだ模索・検討の中、子供達はこの学童期を過ごしています。
教育の質自体は、率直な意見としては下がってしまっているのは否めないです。ここには、ドイツ自体のネット環境の整備が日本ほど進んでいない印象を受けていたのと、教師自体もまだまだ子供達へのサポート体制を整えられていないことに大きく影響していると思います。
また、教師自体も年齢が高かったり、片親であったりとリスク対象グループに入っている方も多かったようで、実際に分散登校時に対応できる教師自体も少なくなってしまっていた様です。
しかし、ネット環境やオンライン学習の問題が社会的に注目されてくれたことと、子供達がこの時期にオンライン学習や自己学習を大いに取り組めたことは、近い将来に良い影響を及ぼしてくれることだと思います。
本当に、子供、教師、そして親…、すべての人にとって非常に大変な時期を何とか通り抜けての夏休みとなります。
今年は、コロナの社会的な影響を強く受ける特別な夏休みになると思います。
この特別な夏休みをどう過ごすか、そしてどう過ごせるかが、これから子供と一緒に話し合って行きたいと思います。
この子にとって、良い思い出になる夏休みとして、そして成長に繋がる夏休みにしてあげたい。
最後に
いろいろと大変なことが盛りだくさんだったと思います。
しかし、これからドイツでは、夏休みに入ります。
友達の誕生日会に来た16名すべてコロナ感染したというニュースなど、規制緩和や感染率低値で、安心しすぎて、危険意識が下がり集団感染が引き起ってしまったニュースをほぼ毎日目にします。
ここまで親子一緒に頑張って来たので、これからも子供ともにいろいろと会話をしながら、この時期をよい経験としていけるように取り組んで行きたいと思います。
みなさんも、いろいろと大変だったことが多かったのではないでしょうか?
ほんとに、お疲れさまでした。
そして、これからも、一緒に何か自分たちの糧になることを見つけていきたいですね。
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